色に心が映る理由〜カラーセラピーと投影法のつながり〜

グリーンのカラーボトルを選んでいる手

「最近なぜかこの色に惹かれる」 そんなふうに“なんとなく”選んだ色には、実はあなたの心のメッセージが映っているかもしれません。

色彩を通じて、自分自身と向き合う方法——それがカラーセラピーです。 この記事では、心理学の投影法という視点から、色が心を映し出すしくみや、セッションでの気づきのプロセスをカラーセラピスト原美保子がやさしくご紹介していきます。

目次

お店屋さんの前で、どの色の服を選ぼうか悩んでいる女性

「今日はこの色の服を着たいな」 「なんとなくこの色のノートを選んじゃった」

そんなふうに、私たちは日々、無意識に“色”を選んでいます。 でも、なぜその色を選んだのか?と聞かれると、うまく答えられないことも多いですよね。

実はその“なんとなく”の中に、心の声や今の気分、深い想いが隠れていることがあります。 カラーセラピーは、そんな「色に映る心のメッセージ」を読み解く方法。

「色占いでしょ?」と思われがちですが、実は心理学の「投影法(とうえいほう)」という考え方に基づいた、れっきとした心のアプローチなんです✨

投影法とは?


投影法(とうえいほう)とは、 「自分の心の中にある気持ちや考えを、目の前のものに映し出す」心理学の方法です。

たとえば、曇った空を見て「なんだか悲しい気分になるなぁ」と感じたとき、 それは空が悲しいのではなく、自分の中の“悲しさ”が空に映って見えているのかもしれません。

このように、あいまいなもの(色・絵・形など)に対して自由に感じたことを話すことで、心の奥にある本音や無意識の気持ちが見えてくる。 それが投影法の基本的な考え方です。

どんなふうに使われているの?

心理学の世界では、ロールシャッハテストという有名な検査があります。 これは、左右対称のインクのしみを見せて「何に見えますか?」と聞くテスト。

たとえば、ある人は「コウモリに見える」と言い、別の人は「ダンスしてる人」と答えるかもしれません。 正解・不正解はなく、その人が何を感じ、どう見たかが大切なんです。

この答え方から、その人の考え方のクセや感情の傾向、心の状態を読み取ることができます。

投影法のルーツは?


この考え方を広めたのは、精神分析の父・フロイトと、 1939年に「投影法」という言葉を心理学の中で定義づけたL.K.フランクという心理学者です3。

フロイトは「人の心には“無意識”という見えない領域がある」と考えました。 そして、その無意識が、色や絵などのあいまいな刺激に反応することで表に出てくるとしたのです。

L.K.フランクは、「人はあいまいなものに自分の内面を映し出す」という視点から、 投影法を“心のレントゲン”のようなものだと表現しました。

💡つまり、カラーセラピーで「今、どの色が気になりますか?」と聞くのは、 その人の心の奥にある“今の気持ち”を、色という鏡に映して見ているということなんですね。

カラーセラピーと投影法のつながりと書いてあるイメージ画像

カラーセラピーでは、「どの色が気になりますか?」という問いかけから始まります。 このとき、色には「正解」も「不正解」もありません。 ただ、その人が“今”選んだ色に、心の状態が映し出されているのです。

これはまさに、投影法の基本的な考え方と同じ。 ロールシャッハテストでインクのしみに意味を見出すように、 カラーセラピーでは色という“あいまいな刺激”に、自分の感情や価値観を投影しているのです。

💡「ロールシャッハ・テスト」ってなに? 色に心が映る不思議な仕組みにちょっとワクワクした方は、 👉 こちらの記事(GIGAZINE)でくわしく見てみてくださいね♪
🌿カラーセラピスト講座では、こうした心理学の視点もやさしく学べます。

色の意味は、文化と心のかけ算


色には、文化的な意味心理的な意味の両方があります。

たとえば…

  • :日本では「お祝い」や「情熱」、でも西洋では「危険」や「怒り」も。
  • :日本では「清らかさ」や「神聖」、でも中国では「喪」の色。

このように、色の意味は国や文化、時代によっても変わります。 でも、カラーセラピーでは「その人がどう感じたか」が大切。 つまり、文化的な背景+その人の経験や感情=色の意味になるんです。

感情が色に映るってどういうこと?


たとえば、あなたが「青」を選んだとします。 それは「落ち着きたい」「冷静になりたい」「安心したい」という気持ちの表れかもしれません。 でも別の人が青を選んだときは、「孤独」「寂しさ」「距離を置きたい」という感情かもしれません。

つまり、色は“心の鏡”のようなもの。 同じ色でも、映し出される感情は人それぞれなんです。

カラーセラピーでは、選んだ色に込められた意味を一緒に探りながら、 「自分でも気づいていなかった気持ち」に出会うことができるのです。

カラーセラピーのセッションをしている様子

カラーセラピーでは、まず「気になる色」を選んでもらうことからスタートします。 とはいえ、多くの方は「なぜその色を選んだのか?」と聞かれても、 すぐには明確な理由を答えられません。

でもそれでいいのです。 なぜなら、その“なんとなく選んだ色”の中に、無意識の気持ちや今の状態が投影されている可能性があるからです。

TCカラーセラピーにおける「投影」へのアプローチ


TCカラーセラピーでは、セラピストのことを「色の通訳者」と呼びます。 色に込められた意味をこちらから伝えることで、クライアントの心の中にある思いや記憶が、“連想”という形で少しずつ立ち上がってくるのです。

📘 Step1では…

Step1は、自己認識を深めるセッション。 クライアントが選んだ色に対して、セラピストは色の意味が書かれた公式テキストを声に出して読み上げます。

たとえば… 🔵「この青には“静けさ”や“安心”“自己表現”といった意味があります」

すると、その言葉に反応してクライアントが「…あっ、そういえば最近、言いたいことを飲み込んでたかも」などと、 色の持つ言葉をきっかけにして、心の奥の想いや状況を語り始めることがあります。

このように、“色の言葉”をヒントに投影が引き出され、対話がスタートするのがTCカラーセラピーの特長です。

📕 Step2では…

Step2になると、色彩心理学に基づいた色の意味をセラピストが自分の言葉で伝えるスタイルに。

ここでのポイントは、 🗣️「この色には“自己受容”や“深い癒し”というキーワードがあります」 と、心理的な意味を共有しつつ、丁寧な質問を通じてクライアント自身の思いや経験とつなげていくこと。

そうすることで、色が“心の映し鏡”となり、 🔍 言葉にできていなかった感情や思考が、だんだんと整理されていくのです。

投影とは、“気づきの連鎖”を生むスタート地点


色そのものが答えを持っているのではなく、 色の意味を通して広がる“連想”が、心を見つめる入り口になる。

投影とは、 「色の向こうに、自分の姿を見つけること」 なのかもしれません。

色を選んで、自分お心の声と無k字あっている様子

カラーセラピーの魅力は、色を通して“自分の声”に出会えること。 選んだ色に込められた意味を聞いたとき、 「なんだか心当たりがあるかも…」 「そういえば、最近こんなことがあったな」 と、心の奥にしまっていた感情や思考が、ふっと言葉になって現れる瞬間があります。

これは、色が感情や記憶の引き出し役になってくれているから。 言葉にできなかった気持ちが、色を通して少しずつ形になっていくのです。

問いかけが、投影された意味を引き出す


TCカラーセラピーでは、セラピストは「色の通訳者」。 色の意味を伝えるだけでなく、 その意味に対して「どんなことを思い浮かべましたか?」と問いかけることで、 クライアント自身が“自分の言葉”で語り始めるきっかけをつくります。

たとえば、 🟡「この黄色には“希望”や“無邪気さ”という意味があります」 と伝えると、 「最近、何か新しいことを始めたい気持ちがあるかも」 「昔の自分はもっと自由だったな」 といったように、色の意味を通して“自分の物語”が語られ始めるのです。

このプロセスは、まさに自己対話=自分との会話。 セラピストはその対話をそっと見守り、必要なときに問いかけを添える存在です。

カラーセラピーは、色の意味を押しつけるものではなく、あなたの無意識の声を聴くツール。 色を選ぶというシンプルな行為の中に、 「今の自分は何を感じているのか」「どんなことを大切にしたいのか」という あなた自身の中から「気づき」を引き出す対話のプロセスです。

そしてその気づきは、言葉にできなかった感情。気づかないうちに抱えていた思い。 それらが、選んだ色を通じて少しずつ言葉になり、 日々の選択に小さな変化をもたらし、 自分らしい生き方への一歩を後押ししてくれるのです。

「色に心が映るっておもしろい!」と思った方は、ぜひ他の記事や講座ページも覗いてみてくださいね。 きっと、あなたらしい色との出会いが待っています。


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