母の日には、母親に感謝の気持ちを伝えるために、赤いカーネーションを贈るという習慣があります。しかし、なぜ赤いカーネーションなのでしょうか?この記事では、その由来と意味について、色の専門家であるカラーセラピスト養成スクールの主宰者である原 美保子が解説します。
赤色のカーネーションは、アメリカの母の日の起源に関係する花で、母親への愛と感謝の気持ちを表わします。レッドは、情熱や愛情を表す色とされ、母の優しさや強さや美しさなどの素晴らしい性質を称えるのにぴったりです。日本の母の日は、皇后の誕生日からアメリカの影響を受けて、5月の第2日曜日に、赤いカーネーションを贈って、母親に感謝の気持ちを贈りましょう。
目次
赤色のカーネーションの由来
赤色のカーネーションの由来は、アメリカの母の日の起源に関係しています。アメリカの母の日は、1907年にアンナ・ジャービスという女性が、亡くなった母に白いカーネーションを贈ったことが始まりです。
白いカーネーションは、母が好きだった花であり、キリスト教では母親と子供の愛情の象徴とされていました。アンナは、母の死後、母の日を制定する運動を始めました。その際、母の思い出として、白いカーネーションを参加者に配ったり、教会に飾ったりしました。このことが、母の日にカーネーションを贈る風習の始まりとなったといわれています。
しかし、白いカーネーションだけではなく、赤いカーネーションも母の日に関係してきました。当初、アンナは、母が健在の人は赤いカーネーション、母を亡くした人は白いカーネーションという区別を提案しました。これは、赤いカーネーションが生命や愛を象徴する色であることから、生きている母親への愛を表すものと考えたからです。
しかし、この区別は、母を亡くした人や母と仲が悪い人などにとって、気持ちが傷つくものとなり、そこで、赤いカーネーションが母の日の定番となったのです。その後赤いカーネーションは、母親への愛と感謝の気持ちを表すものとして、広く受け入れられるようになったのです。
赤いカーネーションの意味
赤いカーネーションには、「母への愛」「母の愛」といった花言葉があります。レッドは情熱や愛情を表す色なので、母の優しさや強さや美しさなどの素晴らしい性質を称えるのにぴったりの花です。だから赤いカーネーションは、母親に対する深い愛情や尊敬や感謝を伝えることができ、元気や勇気や希望を与えることもできます。
赤い色は、母親との絆や信頼を示し、母親との幸せな思い出や未来への願いを表すこともできます。赤いカーネーションは、母親への感謝の気持ちを込めて、贈るにふさわしい花なのです。
日本の母の日の歴史
日本では1931年(昭和6年)には、大日本連合婦人会の結成がキッカケとなり、皇后(香淳皇后)の誕生日である3月6日が「母の日」と決まりました。この時は、カーネーションではなく、桃の花や梅の花などが贈られました。
その後、1947年(昭和22年)になると、日本はアメリカの影響を受けて、今までの3月6日の「母の日」が公式に5月の第2日曜日に変更され現在にいたります。この時から、カーネーションが母の日の花として定着し、日本での母の日は、アメリカの母の日の影響を受けながらも、日本独自の文化として発展してきました。
さまざまな色や模様を持つカーネーション
カーネーションは、品種改良や遺伝子組み換えなどによって、さまざまな色や模様を持つようになりました。色々な色のカーネーションについては、それぞれ、異なる花言葉や意味がありますので、とても興味深いです。
しかし必ずしも固定されたメッセージではなく、人の感情によって印象も違います。贈る相手やシーンに合わせて、色のメッセージを考えることが大切だと思います。
例えば、赤いカーネーションは、母の日の定番のではありますが、それは「母への愛」「熱烈な愛」「愛を信じる」などの花言葉があるためです。しかし、レッドは、情熱やエネルギーを表し、元気や勇気を与えたいときや、自分の気持ちを強く伝えたいときにも適しています。
また、目立つ色でもありますので、華やかな場にもぴったりです。同じように、他のカーネーションも、色の特徴や花言葉を参考にしながら、自分の感性で選んでみるとよいと思いですね。
色彩心理についてを詳しく知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。
色のプロとして、母の日に赤いカーネーションを贈る理由と意味をお伝えしました。母の日には、色で母親に感動を与えましょう!
まとめ
母の日に赤いカーネーションを贈るのは、アメリカの母の日の起源に由来するもので、母親への愛と感謝の気持ちを表します。レッドは、情熱や愛情を表し、母の優しさや強さや美しさなどの素晴らしい性質を称えるのにぴったりの色です。日本の母の日は、皇后の誕生日からアメリカの影響を受けて、5月の第2日曜日になりました。赤いカーネーションを贈って、母親に感謝の気持ちを伝えましょう。